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土地購入編

   土地の購入に至るまでの顛末です。

1、土地探し
   
 以前に勤めていた会社の社長宅を建てたのが西宮市甲陽園の目神山というエリア。その環境の良さは憧れでしたが、10年以上前まではとても高くて買えないと思っていましたが、たまに近くに行った時には地元の不動産屋さんを覗いたものです。10数年前は億もする金額もさることながら、物件自体が業者間に回るだけでとても個人には回ってこない状況でした。

 阪神間の高級住宅街と言えば芦屋ですが、その芦屋山手の東に位置するのが苦楽園から甲陽園に繋がる六甲山麓のエリアです。地名に芦屋と付くだけで坪単価がぐっと上がってしまいますが、同じような環境でもまだ比較的安く、自然環境も良好なのが気に入っていました。

 目神山エリアは、東には甲山森林公園、西には北山緑化植物公園、北には北山貯水池、南ははるか友が島水道まで空気が澄んでいれば大阪湾を一望できる最高のロケーション。将棋の内藤邦夫さんやつるべさんなど著名な方も住むところです。

 住んでいたのは築30年の超格安のマンション。子供が5歳になって、そろそろ小学校もどうするか考えないといけなくなり、環境の悪い都会の校区では公立はちょっと心配、かと言って私立に入れるには幼稚園のころから受験勉強をしないといけない。子供は遊ぶのが勉強!自分も小さいときは山や海でずーっと遊んだし、受験勉強なんかとても可愛そうで出来ない。またマンションも2LDKで大変手狭。娘に個室なんて無理。それじゃ校区のいいところでマンション探しでもするかと、ネットで競売と不動産屋のサイトで毎週検索しては希望の物件をさがしていました。面積100u以上築10年程度管理費修繕積立の安い事、3000万以下っていうのが希望でした。新築マンションはすぐ資産価値が下がるので除外。ぼつぼつ条件にあう物件があったんですが、やっぱり買うなら安い競売だろうと何度か入札をしました。

 しかし競売も最近個人が多くなり値段が上がってしまい数件入札したが落札できすでした。笑ってしまうのは、競売に出ていた同じマンション内で、ほぼ同じ物件の売りに出ている価格と、同じくらいの価格で入札する個人がいるのにはびっくり。競売ならば現状は確認できないし、引渡しもスムーズに行かず労力のかかることが多く、綺麗に改装したりしないといけないデメリットがあるので当然市場価格より3割は安くないとね〜。

 結局マンションよりは自由な戸建てです。一生に一度は家を買うのではなく、自分で建てたいという思いがつのるばかりです。



緑が一杯の航空写真

2、土地購入記 2003.7.7

 そうこうしている時に久々に憧れの地を検索してみると、なんと結構物件が出ているではありませんか。以前はほとんど売りになんか出ていないか、あっても高額でとても手を出せませんでしたが結構リーズナブルに。もちろん坪単価にるすと20万から80万と玉石混合状態。とにかく不良債権、バブル最終処理のため底値かと思わせます。従兄弟に言わせると、バブル後10年あまり耐えに耐えて来たが、ここに来て最後に踏ん張れなくなり、今まで抱いてきた取って置きの骨董とかが出回っているから土地も同じ状況だろうと。うーんなるほどと。

 それでネットで東急不動産、住友不動産、UFJ信託系、みずほ信託系、地元の不動産屋等などへコンタクトを開始。しかし、7社ほどメールで問合せをし地元業者にも2件訪問し依頼をしたのに、なんと情けない営業体制と営業マンばかりでしょうか。ネットで物件掲載をしている大手でしっかりメールや電話で返事が来たのは住友さんだけ。他社はメール返事なしの無視状態、(右から左でがっぽり仲介手数料貰えるのにね〜)、地元業者に至っては名刺を置いて連絡を頼むが、よほど貧乏人に見えたのか連絡はまったくなく、まあ暇そうにしているのに情けない営業体制である。

 住友さんの物件は、坪単価は大変リーズナブルだが300坪と広くて絶対額が全くの予算オーバー、しかし、家族でとりあえず見に行くことに。妻にはくれぐれも買う気はないそぶりをするように、ここはちょっと気に入らないとか難癖を言うようにと指導した上で待ち合わせ場所へ。

 おおー!不動産屋のやりて営業マンか!なんとBMWに乗ってるじゃありませんか。この不景気にピカピカのBMWですよ〜住友不動産は給料いいのですかね。それじゃ行きましょうと現地へ、うーんやっぱり山を削って造成しているだけに道路から敷地まで高低差が8m以上も階段を上ります。斜面だし建てるのは大変だしやっぱりダメだね〜と、思って上まであがると、なんとそこにはすごい眺望が!なんと妻は指導の甲斐もなく不動産屋とペラペラとご機嫌に話しているではありませんか。娘はもう草むらで虫が一杯だと大喜び!

話込む妻と、虫で喜ぶ娘

 
土地
 初めて土地を見に行った時の写真。傾斜地で高台なので、工事のことを考えるとあまり買う気はしなかった。
  とにかく眺望が
 傾斜地で道路面から敷地まで9mの高低差があるので、工事が大変なこと、家からの上り下りも大変。それでずっと売れずにいたようです。予算の倍もしていたので、ひやかしで見に来たのですが、遮る物のないこの眺望を目にして家内はその気に。


 一応説明を受けぐるっと見て周り、さあここで「まあちょっと考えます」と言おうと思っていると、売土地と出ている看板を見てか、知らない人が敷地に上がってきて敷地を観察。やばー他にも買いたい人が出てくると値引きなんてとんでもないよな〜と心配していると。

「予算はどうですか?」と営業マンからのお言葉

「大変言い難いんですが、予算の倍近いです」と私

「ここもバブル後に売り出したときはx億x千万だったんです。それからこれがX千0百万円が3年前です」といいながらその時のチラシを見せられ、またまた専制パンチ。

「まあしかし、なかなか売れず、一昨年にお客さんが付いたんですが銀行からローンが降りずに最終ダメになったんで、そちらの言い値で先方に話してみますよ」と営業マン

「ああそうですか」と思案していると

「さっさと書類を取り出して、ここに値段交渉の依頼をするということでサインを頂けますか」と畳み掛けられ

「えーそんなの簡単にサインして、後でやめたと言ったらペナルティーとか違約金とか困るな」と私

「いいえこれは何も費用は発生しません」と言われて、私は震える手で売値から2000万以上下の値段を書き入れサインをしてしまいました。 うーんさすが優秀な営業マンだね話が早い。でも造成に瑕疵があったりなんか問題があるんじゃないかと心配と思っていると!

「いやー不動産とか特に土地は出会いですから、急がすつもりはありませんがここはいいと思いますよ」 と言われてなんとなく納得。

 でも客っぽいそぶりの人が来るなんて、なんかヤラセっぽくて!一生で一番大きな買い物やから心配やなー。そうしてると今度は地主さんまで出てきて

「バブルの時に造成計画したが開発許可が2年もかかり、出来たときにはバブル崩壊で大変だったんです。この区画だけ広くて金額が張るので売れなくて…」
「しかし地盤の造成は大丈夫、ここを造成した業者の社長は隣の区画に住んでるし、私はこの上に住んでいるのだから変なものは売りませんよ、神戸の震災時も何の問題もなかったので宜しく」 と言われてしまい、なんかちょっと安心したのでした。

 しかし、ここで手を抜いてはいけません、営業マンには造成の図面と工事の写真帳をもらうように依頼しておきました。
挨拶をして別れてから車に乗るやいなや、妻は「うーん素敵!ここなら住むの絶対いいわ、鎌倉の山手みたいで気に入った」と。

「さあ、あんな安い指値で売ることはないでしょう、断るつもりで金額を書いたからダメとちゃう、もし売るとなったら今度は建築資金の方どうするかが問題」 と私。

 そうは言うものの土地に問題がないか心配なので、マンション管理組合の依頼で老朽マンションの改修の相談に乗ってもらっている建築士さんに土地をチェックしてもらうようにお願いし、翌週に調査をしてもらうこととなりました。

 さて値段がどうなるかと心配な日々を過ごすこと3日、営業マンから携帯へ電話が…ドキドキと心臓をさせながら、他に買い手がいたらダメだし、売ると言われるとお金の問題も大変だな〜と思いつつ

「はい、もしもし」と、すると

「あのー値段なんですが」おーまず第一関門は突破、でもかなりかけ離れてるかと思っていると

「すいません後100万だけ上乗せしてもらえませんか」おーウッソーそれでokなのーと内心びびりながらも

「あーそうですか厳しいですか」と声はポーカーファイス。

「そうなんですよまあ仲介手数料もあるので、手取りがそちらの希望価格に近い方がいいとの事です」と言われ、内心お金の不安と喜びが混ざり合いながら

「それでは土地のチェックをしてもらい問題がなければokということでお願いします。」と返事をしてしまいました。

 なんと値段はバブルの時の7分の1の値段で落ち着いたのでありました。早速、妻に報告、うーん良かったね〜と。でも土地のチェックが終らないと安心できません。
その週末に大学教授もされてる建築士さんと一緒に現地をチェックしてもらいましたがこれもクリアー、問題はお金、建築資金が土地代で食われてしまうので、後々どう工面するか。土地だけの段階では、なんとか工面はできます。後は翌週末の契約の日を待つだけです。

 早速、週明けには証券会社の預け金やペイオフ対策で分散している銀行のお金を集めて手付を準備。はーやく来い、はーるよ来い♪契約すませて来年は〜♪とルンルンの日々。

 妻はと言えば幼稚園のお友達に土地の一件を話したらしく。
「甲陽園の目神山なら引越ししても住む気がするわ」と言ったところ、友達に
「関西であの辺に住むのがいやなんて言うたら住むとこあれへんよ。憧れのところよ、あんたなに言うてるの」と東京生まれの東京育ちで関西の地理には疎い妻はブーイングされまくりだったそうです。


契約当日 が、しかし.…大問題が。
雨ののしとしと振る契約日の朝10時。営業マンから電話が.…

「はーい、今日ですね、今日2時でしょ?なんですか?」

「あのーちょっと問題がありまして」あーなんかいやな雰囲気、あれほど判子つくまでは人に言っちゃいけないよと妻に言ってたのが,,,,言ってしまっているし…

「はいなんですか」

「すいません売主さんがちょっと売るのをやめにしたいと言われて」

なにー」と全身から力が抜けてしまう私。

「実はですね、売主さんが敷地境界を確認するために、今朝お隣の造成屋さんに確認したところ、売ることになったのと聞かれ金額を言ったところ、それなら100万上乗せして俺に売ってくれと言われまして、専任媒介契約ではないのでお隣に売ると、媒介手数料も地主さんは払わなくて済むので、売買契約はしないと言われまして…」

「定期を解約して手付も用意しているのになんと言うことですか。まあいいです2週間の夢だけでしたねそれじゃ切ります」あ〜あ夢で終ってしまった。それにしても値上げのために言ってるんかな。くそーと思っているとまた電話が来て

「私どもとしてもけじめがありますのですいませんが約束の時間に来ていただけませんか」

「いや、先方さん来ないんでしょう、時間の無駄ですし、他の物件もあるのでもう結構です」くッそー。

「いえ売主さんにも来てもらうようにします。もう数年の付き合いで販売の委託をされ広告とか経費もかけているのでこれでは終らせませんので来て下さい。」

「そんなんそっちの勝手でしょ、売るんなら行きますが、判らない話なら行きません

「いやーそういわずにお願いしますよ、売主さんにも会ってもらうようにしますからまた後で連絡します」

もう結構です。ガチャ」 また リーン リーン

そんな押し問答を数回繰り返し、まあ仕方がないと出向いたのでありました。

 その後、住友不動産の応接室で話し合いすること3時間。契約にサインもしていないし、手付も払っていないので、契約の履行に着手している状態とはいえないので法的にはキャンセルをしても双方とも争いようがないのですが、信義にもとることもあるんじゃない?、そして不動産屋の鉄則として隣にはすでに営業しているのに、買う気は全くなしの門前払いだったのに、人の指値を見てそれからオファーを出すのはずるいんじゃない。本当にすぐ買うのかも判らんでしょ!転売目的ならよけいに頭に来ますよ!ということで、売主さんの手取りが多くなるように、手数料3%+6万円(これはあくまでも不動産業法による上限)を下げれるように検討しましょう、しかし今日は土曜日なので役員の決済が会社としては必要なので週明け2−3日待ってくれと言う話で落ち着いたのでした。

 それから数日、家の中にはなんか不安な空気が流れ眠れぬ夜が続きましたが、無事7月7日に手付なしで一発正式契約を銀行で取り行うこととなり無事、一件落着したのでありました。

  STEP住友不動産販売 の HP>>  http://www.stepon.co.jp/

3、購入した土地の概要

   地区協定あり
      100坪以下の土地売買は禁止
      隣地との壁面後退は1.5m
      道路後退2m
      デザインの審査あり

   第2種風致地区
      風致地区 緑化 30%以上

   開発許可必要

   第一種住専

   建ぺい率30容積80

   市に無償で51平米ほど提供の条件付

4、売買に係わる各種費用と税金 税制はころころ変わりますので参考まで

  7月7日にようやく無事に売買と登記を済ませました。各種費用と税金は以下の通り色々掛かりますが、私の場合大体土地価格の6%強でした。

 売買に係わる費用と税金
  土地代          xx,000,000円
  媒介手数料        x,xxx,000円
  印紙代            15,000円
  登録免許税         xxx,xxx円
  固定資産税の日割り額  xxx,xxx円
  移転登記司法書士費用  50,000円
  印鑑証明             300円
  後日になって
  不動産取得税  固定資産評価額x2分の1x3% (本則4%)

  不動産取得税は特例適用住宅(50u以上240u以下他)を建てる場合は、さらに住宅床面積の倍(上限200uまで)まで減額される措置がります。
  家を240u以下で建築するとかなり安くなります。住宅取得時の一回限りですのでその後増築しても追加で請求はありません

 土地の所有に係わる税金
  その後、毎年1月1日時点の所有者に税金が課せられます。住宅が建つと下記の表のようにぐんと安くなります。
  固定資産税  評価額 x 1.4%
  都市計画税  評価額 x 0.3%
   
土地の固定資産税、住宅が建った場合の減額措置

  小規模住宅用地 200uまで 固定資産税 6分の1
都市計画税 3分の1
  一般住宅用地 200u超 固定資産税 3分の1
都市計画税 3分の2

5、固定資産税の土地評価のミスが発覚

 さて土地が無事移転しましたが、市道の擁壁構築部分を市に無償で提供するとの契約を引き継ぐ必要があります。そこで市は再度測量をしたのですが、元の契約より無償貸借の面積が数平米多い事が分かり契約の再締結のため市役所に行きました。
 そして前々から評価額がちょっと高すぎるのじゃないかと思っていたのでどういう評価になっているか説明してもらうようにお願いしました。ここで大問題が発覚したのです。固定資産税が掛からないはずの無償貸借地にも税金が掛けられ、さらにがけ地や傾斜地の補正、植栽帯の有効利用できないための補正とかが全く抜け落ち平地のままの評価だったのです。固定資産税課の担当はもう平謝りです。なんと固定資産の評価が1000万近く下落しました。
 固定資産税の還付、登録免許税の還付、それに不動産取得税の還付と手続きだけでも大変です。でもそのための時間と交通費は市側は払ってくれません。司法書士の費用も出ないので自分で法務局に出向き申請しましたが、法務局の担当もこんなことは初めてと言うし、司法書士も還付なんか出来るとは聞いたことがないと言う始末。さらに私が払った分ではありませんが過去の固定資産税の還付は5年まででそれ以上は間違って徴収していたのにも係わらず返してくれないそうです。皆さん4月になったら役所にチェックに行った方がいいですよ。
 やからを言わせて貰えば、市の評価を見て価格が適正だと考えて土地を購入したのに、その値打ちがないということは大問題だ損失を補填しろ!と言いたくなります。どなたか弁護士さん教えてください、こういうのって賠償を求めれるのでしょうか?


 
問題のがけ地
 固定資産の評価でがけ地補正がされていないことを発見。
石積み
市道を支えるけんち石積みは無償で市に提供しているにかかわらず税金が。
植栽帯
 こちらも宅地と利用できないので評価減されるべきところ。